2016/09/05

セン。

約16年前、私と夫が一緒にフランスで暮らし始めた頃
一匹の仔猫を拾いました。青い目をしたメスの綺麗な猫でした。
人口180人、バスも電車も通らず、一年の半分は雪が積もっているような
田舎の3ツ星レストランで働いていたある夜、
ニャーニャーと泣いている声を聞き、凍え死にしそうな子猫が
雪の中でうずくまっているのを見て、とにかく家の中に入れて
温かいミルクを飲ませ一晩風呂場においておきました。
翌朝、その子猫を外に戻そうと手に取ると
あまりの儚ない可愛さに二人とも心を奪われ、もう手放せなくなってしまいました。
その直前に夫と観た「千と千尋の神隠し」から「セン」と名付けました。

それから約15年半。昨日そのセンが虹の橋に旅立ちました。
正確には亡くなったという日本からの訃報だけでまだ実感はないのです。
でもそれを聞いたとき、家族皆涙で言葉もありませんでした。
 
10年ほど前フランスから日本で仕事をしようと拠点を移したとき
それまで家族同然に可愛がっていたセンをどうしてもフランスに
置いておくことができず、日本に連れて行きました。
猫はケースに入れて飛行機に同乗は出来るのですが
入管で2週間の検疫を受け、実家の福岡まで更に飛行機という
長い長い手続きを終え、一緒に日本で生活を始めました。
その後息子が産まれたのを機にセンを私の実家に一時預かってもらうはずが
居心地の良さにそのまま居着いてしまったという経緯。
それまでマンションから出た事がなかったセンが、庭付き一軒家で
自由に出入り出来る生活を覚えてしまったらしょうがない…
うちの両親にもしっかり可愛がられて幸せな一生だったと思います。

私達にとって最初のペット、というより子どもの様に過ごした約5年間。
特に私が過労で1ヶ月ほど仕事ができず、フランスで家族もいなくて
家に1人で居ないといけなかった時にいつもセンが側にいてくれました。

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とても美人さんなヨーロピアン猫。
ほとんど悪戯もしないお利口さんでした。


これはうちに来て初日の最初の一枚。
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可愛くて写真を撮りまくってたけど、デジカメも無い時代だったので
写真の現像代、バカにならなかったなあ…
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初めて猫を飼ったのですが、それまで犬派だったのに
猫の可愛さにメロメロでした…
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これはアルザスのマンションのテラスで。
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プロヴァンスにも。(仕事で毎年の様に引っ越ししていた)
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4階に住んでたのですが、ここから落ちて鼻を割って
獣医さんに行ったり大変だったな…

実家では先住のメルともお友達になりました。
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今頃メルと虹の橋で再会してるかな…

メタボと笑われてた中年期。
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亡くなる直前。
セン9.1-3
ずいぶん痩せたようですが、最期まで凛々しい顔のセン。
最後にもう一回会いたかったな…
鰹節が大好きだったので、鰹節の袋をみたら
涙が止まりませんでした。
でも多分一番寂しいのは、メルもセンも居なくなってしまった
うちの両親のはず。10年以上お世話になりました。
二人が朝起きるのを待っていた様に、それからすぐに
息を引き取ったそうです。
最期までセンに沢山の愛情を与えてくれてありがとうございました。

合掌。





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