FC2ブログ
2010/02/25

靴の話

フランス人(少なくとも主人の家族)は
靴が好きである。
というより靴は完全に生活の一部になっている。
赤ちゃんでも新生児の頃から靴、それも紐靴を
きちんと履かせている。
ちょっと外に出るだけでも、必ず履かせる。
彼らにとって靴を履かずに外出することは
服を着ないで出ることと同じ感覚なんだろう、きっと。

生後2ヶ月の息子を連れて日本から初めてフランスへ
里帰りした時ときのこと。
空港で初めて見る初孫に大感激で涙を浮かべる
義理の両親。
熱い抱擁の直後に

「え?! なんで靴履いてないの?!!!」

なんで?と言われても…
日本では生後2ヶ月の赤ちゃんに靴は履かせないし
第一売っていない。
(探せばデパートとかにセレモニー用とかが
 売っていたりはするんだろうけど)
その翌日、義母は近所の普通のスーパーに走り
5足の靴を息子に買って来てくれた。
まだ歩かないので、本当に履かせるだけの簡単な物だが
1足1000円以下で可愛い靴が沢山売っている。
そして去年娘の誕生後にはすぐ数足の靴が送られてきた。
習慣になると、履かせていないと確かに恥ずかしい
感じがするもので、娘の時は新生児の時から
外出の時は必ず履かせている。

そして彼らにとって「ファーストシューズ」は
また特別なものである。
これは歩くようになってきた頃に履かせる
きちんとした靴。
大体革製で紐靴で、平均5000円前後のものを揃えるようだ。
実家に来ていた掃除のおばさんは
「初めての靴は人生で一番大事な靴なんだから!
 きちんと足に合ったサイズで紐靴でないと将来足の形が悪くなったり
 変な歩き方になるのよ!今しっかり固定させるために
 家の中でも履かせておかないと!!」
と30年以上前の話を昨日のことのように熱く語ってくれた。
彼女は1万円くらいの上等な靴を買ったらしい。

日本にいたら絶対
「靴なんてすぐに小さくなって履けなくなるし
 大きめで履かせ易いマジックテープにしよう!」
と思うに違いないけど、私も息子の時から
すっかりマインドコントロールされているので
靴に対してはフランス的な考えである。

そして娘に買ったファーストシューズ

IMG_2155_1_1.jpg

全革製で約5000円

そしてこのファーストシューズを記念に残しておく人も多い。
私も残しておいて子供達が成人(18歳)した時に
あげよう、とひそかに思っていた。
しかし、先日海で小石拾いにはまっている息子と
波打ち際を散歩中、ふと娘の足を見ると
片方が無い!!!
そんなに歩いていないし、みんなで1時間ほどあちこち探したけど
見つからなかった…
ちょうど満ち潮の時間だったし
きっと波に流されてしまったのだろう

そんな訳で、彼女の貴重なファーストシューズは
片方のみの記念品になってしまった。

そして先日バーゲンで買った靴。
IMG_2158_1_1.jpg

確かに紐靴の利点は分かるけど、この人形のように
小さく、その上動きまくる足に毎回外出の度
紐靴は相当面倒くさい。
慣れたとは言っても、娘の機嫌が悪い時などは
一苦労…
なので、2足目はマジックテープでもいいかな~と
思っていたのだけど、夫の譲れないところらしく
私が折れてやっぱり紐靴になった。

息子は日本の保育園の名残で、とにかく履かせやすくて
自分でも履けるマジックテープの靴ばかりだが
確かに幼稚園でも紐靴を履いている子が多い。
女の子とか、紐のブーツとか履いている。
日本では「裸足教育」というのがあるようだけど
こちらでは裸足どころか、教室でももちろん土足。
(幼稚園によっては上靴があるところもある)
雨で長靴の日なんて一日中長靴だ。
それも田舎なのでみんなドロドロ…
私は最初それがすごく嫌だったけど
今ではそこまで気にならなくなった。
慣れとは恐ろしいものである。

先日本屋で紐靴の紐を結ぶ練習の本を見つけた。
時計の針を動かして時間の読み方を学ぶ本のように
大きな靴の絵から紐の部分だけ本物が飛び出ていて
結ぶ練習をする本のようだ。
さすが靴の国だなあ、と感心。

夫も紐靴は全く苦にならないらしく
それどころか紐をくくるのが楽しそうだ。
そして彼のこだわり(?)は、同じ靴を色違いで買って
左右色違いで履く。
ということは2足靴を買うので、出費は2倍。
そんなパパを真似して、最近気づくと
息子も自分で左右別々の靴を履いている。
もちろん同じ靴を色違いで買って…なんてことは
していないので全然違う靴を左右履いている!

先日も夫が息子を幼稚園に送って行った日に
私が迎えに行くと、先生が
「靴、間違えて履いてきてますよ~!」
と笑っていた。

そして私はといえば基本的に面倒くさがりなので
紐靴を履くことは年に数えるほどなんだけど

スポンサーサイト